旅情詩人ー川瀬巴水ー

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静岡の広重美術館ではじめて川瀬巴水の版画に出会った時の
感動は今も忘れられません。(http://crosketch.exblog.jp/13097695/)
あれから3年の間、様々なメディアで為人を知り、さらに興味をそそられました。
今回の展覧会で一番印象に残ったのはこの「清洲橋 昭和6年」。
私も見たことある!!と思わず叫びたくなった、夕暮れの清洲橋の美しいブルーな世界。
なんで、なんで、こんな表現が版画でできるのー?
暗闇や雪景色、水の表情に深みを出す‥ということは絵画でも難しいと思う。
それを版画で表現できたのは、絵師・川瀬巴水と彫り師、摺り師、それに
「売れる」版画にするためのプロデューサーとの見事なコラボによるもの。
写真はポスカですがぜひぜひ実際の版画をご覧くださいませ。
深みと奥行きのある情景に思わずジーンとなります。
日本全国、朝鮮まで旅をしながら描いたスケッチや下絵の水彩画までも
閲覧できます。

川瀬巴水展ー郷愁の日本風景ー
2015年1月2日ー1月12日(月・祝)
日本橋高島屋8階ホール
http://www.takashimaya.co.jp/store/special/event





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添景にサンタがいる。。
巴水はこんなイラストレータ的なお仕事もしていたんですね。
現・電通が海外向け月刊誌として発行した「The Japan Trade Monthly」。
表紙に木版画を用いた贅沢なつくりでした。

私は、自分の歩いた様々な東京の風景を巴水がどんな角度から
一枚の絵に切り取ったのか、大いに楽しませてもらいましたが、ふと目にした
数枚の埼玉の版画には、行ったことのない場所にもかかわらずその風景に
郷愁をそそられました。埼玉っぽさが出てるんだな、これが!
旅人目線でも自分のお国目線で見ても本当に楽しめます。多作です。
風光明媚な場所に固執せず、そこで暮らす人々のぬくもりのある景色に
巴水本人も楽しみながらスケッチしていたことが感じられる展覧会でした。
出口間際で『深みと奥行きのある情景』の表現手法が明かされています。


by sketcher | 2015-01-07 16:43 | 雑記帖 | Trackback
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