「暮らしの手帖」のおもいで hondana

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ある日の古書市で昔の刺繍の本をパラパラめくっていると
なんとなく目に入った60年代バーション「暮らしの手帖」。

これは、本当に雑誌の表紙?
内容のインフョメーションすらない、無駄のないデザイン。素敵だ!
1冊¥350。

今の時代、本屋さんにはすごい数の雑誌(や書籍)が並べられるので
広告のひとつも打っていなかったら、お客さまの手に取って
いただくだけでも至難の業。。。
なので中身を見なくてもだいたいのことがわかるように
表紙(もしくは帯)にあれもこれも情報を入れてしまおうとする。
(...入れなければばならない)
つまり、極端に言ってしまえば、表紙でありながら広告なのです。

デザインする側の人間としては、編集者や営業の方の
リクエストを受け入れながらも
読者目線を忘れず、デザイン的にも納得できるものを
世の中に送り出さなければならなくて...
頭かかえることがあります。。。
(頭をかかえること、それはデザインの仕事全般に言える事ですが・笑)

あ〜でもない、こ〜でもない、とた〜くさんのラフを作っているうちに
スッポン!と生まれてくる子がいる。
そして、その生命力が買われるのか、だいたいの場合
最終デザインはその子に決まるのです。
(...本当は、生命力だけではなく、その子のキャラがキャスティングの諸条件を
クリアしていたということなのですね〜)

60年代の「暮らしの手帖」の中身は盛りだくさん。

当時は今とちがい、日本の高度成長と共に女性のライフスタイルが
急激に変化した時代。そんな時代を暮らして行く上で必要だった情報が、
ぎっしり詰まっている。
その文字の細かさと情報量の多さには、本当に驚いてしまった〜。
それなのに、表紙はこんなにシンプル。美しい!
雑誌というより、きっと「暮らしの手帖」というひとつのブランドの
カタログのような存在だったのではないのかなぁ。
(今と比べて雑誌の数が少なかったということも大きな理由。。。)
たくさんの女性がこの雑誌の発行日を楽しみに待っていたにちがいない。


私の母もそのひとり。父は掲載されていた日曜大工の
記事にあった木工家具を何度か作ってくれた。
そんな父が「ウチにもまだ残ってるよ〜」
と物置から出してきた80年代の「暮らしの手帖」。

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この頃は、ファッションやインテリアのこと、
それから各メーカーの家電比較のリサーチ記事など、
家族全員で楽しみに読んでいました。
そして表紙は、影絵画家で有名な藤城清治さんの絵です。
数年ごとに表紙のイメージを作り替えながらも
「暮らしの手帖」であることには変わりない存在感。
私にとっては、この古本、今でも懐かしさだけでは終らない
「ヒント」や「やる気」をくれる「元気本」なのです。
by sketcher | 2008-03-10 13:20 | 雑記帖 | Trackback
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